2013年09月21日

それはヒミツ




どうも。
クロヤナギです。
平々凡々継続中です。
皆さんはいかがお過ごしですか?




2013.9.17(Tue)『MEMORIES ARE ROMANTICA』@新宿WILD SIDE TOKYO
にお越し下さいました皆さん、本当にありがとうございました!
僕らとしては約半年振りのWILD SIDE TOKYOでのライヴだったんですけども、本当に暖かくスタッフの皆さんが迎えてくれるので毎回感謝感謝で演奏させてもらっています!
また次回が決まりましたら、是非宜しくお願いいたします!
そして、共演者の皆さん、本当に楽しかったです!(笑)
いやぁ、笑ったなぁ!
本当に最底辺の酷い下ネタが炸裂してましたね!
「sin」とは久々に会うことが出来たし、「ミラレミレ」は、メンバーさんの別バンド「ヨソハヨソ」で過去にもお世話になってましたし、本当に良い日でした!
またご一緒する日が楽しみです!



では、今週の1本です!
今回はこちらの作品です!
どうぞ!

ライク816QRuaR18L__AA1500_.jpg


「ライク・サムワン・イン・ラブ」です!

そして監督はこの方!

キアロスタミ07_01.jpg

アッバス・キアロスタミ監督です!

僕はキアロスタミ監督の「桜桃の味」という作品が観たかったんですけど、レンタルにない(僕の行ってるツタヤにはない)ので、キアロスタミ監督の最新作のこちらを借りてきました。
結論から言いますけど、「観れるわぁ、これぇ。」って感じの良い作品でした!(伝わるかな、こんなで(笑))
一気に「ファン」です(笑)
作品のテンポや、登場人物たちの会話もそんなに速いわけじゃないので、映像が身体に染み込んで来て、映画的愉悦ってヤツに浸れます!(単純に映像が美しいとかね)
そんだけ監督の手腕が凄いってことなんでしょうけど!
ストーリーは、デートクラブでバイトをする大学生の明子と、その明子を呼び出す元大学教授タカシ、そして明子の恋人のノリアキ。
この三人を巡って、彼らの日常とも非日常とも言える「ある1日」を映して作品は進んでいきます。


相手のことが分からない時ほど、自分の欲望が起動する。こういうことは経験上に何回かは誰しもあるんじゃないかと思います。
例えば「あなたのことが知りたいの」「君のことが知りたいんだ」といった、恋愛におけるこの定型的な台詞があります。
このことからも、秘密はあった方が良いんです。きっと。
だから「おれ/わたしのこと好き?」とか「どこが好き?」なんていう野暮な質問はしない方が良い。そう思います。
だって、せっかくお互いが持ってる秘密を、多かれ少なかれ失う可能性がありますもんね。
薄ぼんやりとした自分の中から、なんとか苦心して言葉にしても「全然言い切れないし、なんか違うなぁ」っていう違和感が湧く気がするし、「言葉に出来た部分しか好きじゃない」ってことは(たぶんきっと)無いわけで、むしろ言葉に出来てない部分が重要なんじゃないかと思います。
好きな理由なんて,隅々まで明確にはなかなか分からないし、だからこそ気持ちが起動してると思うんです。
ラブソングがこれだけ世の中にあって、それでもまだ世の中に作られていくラブソングがこれからもある、という事が「好きな理由なんて言い切ることが出来ない」ことを証明しているような気がします。
この作品のタイトルの「ライク・サムワン・イン・ラブ」も、ラブソングのジャズスタンダード曲からだそうです。

さて、内容ですが、この映画にも色んな秘密が仕掛けられてると思います。とか思わされてる所も秘密のせいです(笑)
登場人物たちを知るには、限られた情報しか作品から開示されないんです。
主要の3人や、3人以外の人物たちを通して、彼らの過去の一部が少しだけ語られたり、ストーリーが進むに連れて人となりが「なんとなく」分かる程度で、彼らの全てを知るには余りにも少ない。
肝心の箇所は謎のまま、だったりします。
「何かが起こった」であろう、その後の出来事しか作品の中では映らない。
その「何か」は、「ついさっき」だったり、「何年か何十年か前」だったり様々あるんですが、「何か」が実際に時系列で起こって映像に映ったり、回想シーンで受け手に見せたりといったことはありませんし、逆に、実際には起こるはずの無いことが、映像に入り込んだり聞こえたりもする。
だから、僕ら受けて側が、台詞を聞いたり、事後の状況を見たり、僅かに開示され与えられたそれぞれの情報をもとに、一方的に「(彼・彼女の過去には)こういう事が起こったのかな」と文脈を推測していくことしか出来ません。
この辺りが、キアロスタミ監督のファンになってしまった理由かも知れないです。
「分からないところを、わざと作る」感じが。
まんまと「あなたのことが知りたいです」って感じにさせられてます(笑)
たぶん最初の作品の感想は、「観れるわぁ、これぇ。」ではなくて「(もっと)観たいわぁ、これぇ。」がより正直な感想ですね。
相手からの正確な解答は無いけれども、何かしら返答らしきものが送られている。
なんか、これ大事な気がしてます!(笑)


ということで、このまま次もキアロスタミ監督の作品を観ようと思います!

それでは今日はこの辺で!
さようなら!



"Like Someone In Love" Ella Fitzgerald and Andre Previn

posted by suthpire at 02:34| Comment(0) | クロヤナギ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月13日

大声と泣き声




どうも。
クロヤナギです。
平々凡々継続中です。
皆さんはいかがお過ごしですか?



2013.9.7(Sat)『EXTREME DISCO SUPER!!』@秋葉原 CLUB GOODMAN
にお越し頂きました皆さま、本当にありがとうございました!
楽しい話も出来て、良い一日を過ごせました!感謝です!
共演者の皆さま、ありがとうございました!
-uさんともお話できましたし、久々に佐々木さん(scscs)ともお会いできて良かったです!
GOODMANスタッフの皆さん、お世話になりました!
とても気持ちの良い環境で演奏させてもらえました!また、機会がありましたら、宜しくお願いいたします!



ここ最近、僕らは曲作りをしていまして、7割方かたちが出来てきましたので、バンドの進行状況を「ご報告」だけさせてもらいます。
こういうのも「新曲」とかじゃなくて「新譜(アルバム)」とかで報告できると恰好がつくんだけどな(笑)。
次回のライヴ
2013.9.17(Tue)『MEMORIES ARE ROMANTICA』@新宿WILD SIDE TOKYO
には完成が間に合わないですけど、次々回のライヴでは演奏したいなぁと思っています!



では、「今週の1本」いきます!
僕が今週観た作品はこちら!


うなぎ41iWP9egppL.jpg

「うなぎ」です!



そして監督はこの方!

今村昌平監督prof.jpg

今村昌平監督です!





今村監督作品、初めて観ました。
この「うなぎ」ですが、カンヌ映画祭パルムドール受賞作です。
(同時受賞作にキアロスタミ監督の「桜桃の味」があるようなんですけども、以前から友人に薦められていて、これも気になります。)
「男、一人。女、一人。うなぎ一匹。」とありますが、みんな「根無し草」というか、自分の足で立つことが困難な状況であったりするということ、三者は互いに暗喩になっている。そう思っています。
男と女は、過去や現在にちょっと「訳あり」な事情があったり、うなぎは「自分の父親も誰か分からない」という生態系に属していたり、自分のもともとの居場所を知る術となるマップを失った状況に三者はおかれている。そんな感じがします。
うなぎという生物は帰巣本能が凄い、という話が劇中に出てきますが、うなぎは数万キロの旅をして自分の生まれた土地へ帰ってくるんだそうです。(違ってたらごめんなさい)
男と女も、新しい生活を築こうと、再び自分の立ち位地を探るように、自分の居るべき場所を掴むようにマップを製作していきます。
そして、役所広司さん演じる、普段は物静かで無愛想で余分なことは口にしないような寡黙な男が、声を荒げるシーンが後半に出てくるんですが、「自分の立つ場所/居場所を守る」ということを相手に伝える(伝えようとする)、そんな時に人は声を荒げるんだと思います。
僕の好きな「バベル」でも、聾唖の少女役の菊地凛子さんが、声を出して泣くシーンがありますけど、きっとあの場面も、自分が何とかここに立っていることを相手に伝えようとしているのかな、とそんな見方も出来る気がしてきました。(そして父親役は役所さんという偶然。)
動物の縄張り争いでも、帰巣本能でも、そして人間の姿勢にも、「自分の居場所を守ること」が生きて行くうえで根幹にどっしりと具わっている、そんな印象です。
今村監督作品も段々と観て行きたいと思います!


それでは、今日はこの辺で!

さようなら〜っ!
posted by suthpire at 16:15| Comment(0) | クロヤナギ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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